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管理会社Tips

再募集のタイミング判断|工事中に募集を始めるべき?

吉野 博

株式会社LinK 代表 / 業界歴約11年 / 原状回復・リフォーム専門

「退去が出たら工事して、終わってから募集を始める」——その段取りが空室を1ヶ月単位で長引かせている、という話をご存じでしょうか。

管理している物件で退去が出るたびに、完工を待ってからSUUMOやHOME'Sに掲載する、という流れが当たり前になっている管理会社さんは多いです。でも実際には、工事が完了してから募集を始めると、入居申込まで平均2〜4週間のタイムラグが生まれます。この空白を埋めるのが「工事中に再募集を始める」という発想です。

この記事では、再募集を始めるべきタイミングの4パターン比較、工事中から募集するメリットとリスク、工事内容で判断するフロー、写真がない状態での募集戦略、繁忙期の先行募集テクニックまでを整理します。

工事完了を待ってから募集を始めると何日ロスするのか

空室1日あたりの機会損失を計算する

管理している物件の家賃を30日で割ってみてください。家賃8万円なら1日あたり約2,700円。月10万円なら1日あたり約3,300円の機会損失が出ています。

原状回復工事の標準的な工期は、1Kで5〜7日、2LDKで10〜14日程度です(詳細はこちら)。工事が終わってから募集を始めると、ポータルサイト掲載から内見希望の問い合わせが来るまで平均5〜10日、内見から申込まで平均3〜7日かかります。

つまり、「完工後に募集開始」という従来の流れだと、工事完了から入居まで最短でも2〜3週間かかる計算になります。家賃8万円の物件なら、3週間で約5.6万円の機会損失です。

「工事中から募集」でどれだけ短縮できるか

工事中から募集を始め、完工と同時に内見対応できる状態にしておくと、完工日には既に申込候補者がいる状態をつくれます。

退去日から完工まで8日間の工事として、5日目(工事中盤)から募集を始めた場合——工事が終わる段階で既に問い合わせが複数来ており、完工翌日に内見・申込という流れが実現できます。この場合、完工後の空白期間はほぼゼロです。

空室期間を「工事日数のみ」に圧縮できるかどうかが、年間の管理収益を大きく左右します。

募集開始タイミング別4パターンの比較

パターン1:退去日から募集を開始する(最速型)

退去前から、次の入居者募集をスタートする方法です。退去日が確定した段階でポータルサイトに掲載し、「現在原状回復工事準備中。〇月〇日以降入居可能」と記載します。

メリット

  • 退去→完工→入居までの空白期間が最も短くなる可能性がある
  • 人気物件・繁忙期(1〜3月)では特に有効

リスク・注意点

  • 現況の室内写真を撮影するには退去日のタイミングが必要
  • 間取り図・設備情報だけで掲載するため、問い合わせ数は少ない
  • 工事内容が未確定で「入居可能日」が変動するリスクがある

退去日が確定し、工期が明確に読めている場合に限って有効な方法です。

パターン2:着工日から募集を開始する(バランス型)

工事が始まった段階、つまり職人が現場に入った日から募集を始めるパターンです。

メリット

  • 工期の進捗が見えた段階で完工日の見通しが立てやすい
  • 施工前の写真を「ビフォー写真」として掲載に使える(工事後の期待感を演出)
  • 最初のクロス剥がし段階の写真は「リノベ中」として掲載可能

リスク・注意点

  • 工事の遅延リスクがまだある(特に追加工事が発覚した場合)
  • 内見希望が来ても案内できるのが完工後のため、温度感が落ちることがある

現在LinKで最も多くお勧めしているのがこのパターンです。工程表を共有すれば完工日がほぼ確定するため、不動産会社への情報提供も具体的に行えます。

パターン3:完工3日前から募集を開始する(安全型)

完工の目処が立った段階——だいたい最終工程に入った3〜5日前——から募集を開始する方法です。

メリット

  • 完工後の写真に近い状態でポータルに掲載できる(施工済みの写真が使える場合も)
  • 完工日が確定してからの告知なので、入居可能日のブレが少ない
  • 内見希望者に「〇日から内見できます」と明確に伝えられる

リスク・注意点

  • 掲載開始から完工まで3〜5日しかないため、申込受付のメリットは限定的
  • 繁忙期以外は、この数日間の先行メリットは小さい

工事が問題なく進んでいる場合の確認として使いやすいタイミングです。1〜3月の繁忙期であれば、この数日間が申込の有無を分けることもあります(繁忙期対策の詳細はこちら)。

パターン4:完工後に募集を開始する(従来型)

工事が完全に終わり、ハウスクリーニングも済んだ状態で写真を撮り、そこから募集を始める最も一般的な方法です。

メリット

  • 室内写真が最もきれいな状態で掲載できる
  • 内見可能日が即日で、案内がスムーズ
  • 仕上がりを確認してから募集できるため、担当者の精神的負担が少ない

デメリット

  • 完工から入居まで最低でも2〜3週間のタイムラグが生まれる
  • 空室期間の機会損失が最も大きい

繁忙期や人気物件では特に不利なタイミングです。「写真が揃ってから」という安心感はありますが、その安心感の代償として機会損失が発生しています。

工事中募集のリスクと現実的な対策

リスク1:完工が遅れたとき

工事中から募集を始める最大のリスクは「完工遅延」です。追加工事が発覚したり、職人のスケジュールが変わったりすると、「〇日から内見できます」と伝えていたのに対応できない事態が起きます。

対策:完工予定日より2〜3日の余裕を見て告知する。「〇月〇日〜〇月〇日の間に完工予定」という幅を持たせた表現にする。工程表を共有している場合は、追加工事の可能性を把握しやすくなります(工程管理の詳細はこちら)。

リスク2:工事中の内見時の印象が悪い

工事中に「室内を見たい」という問い合わせが来ることがあります。クロスが剥がれた状態や、資材が散乱した状態で内見させると、かえって印象が悪くなります。

対策:「工事中は内見不可。完工後すぐに案内します」と明示する。または施工が進んだ段階(クリーニング後)で内見対応の予約を受け付ける形にする。写真を工事進捗に合わせて更新することで、文字情報だけよりも具体的なイメージを伝えられます。

リスク3:工事前・工事中の写真がない

完工後の写真が最も募集に使いやすいのは事実です。工事中に募集を始める場合、写真の代わりに使えるものを用意する必要があります。

対策

  • 退去直後の清掃済み状態の写真(工事前の現況)
  • 同物件の以前の施工後写真(過去に同じ工事をした記録がある場合)
  • 同じ間取り・仕様の別物件の写真(参考写真として明記)
  • 3D間取り図や図面

間取り・設備情報が充実していれば、写真がなくても問い合わせは来ます。特に人気エリアや繁忙期はこの傾向が強い。

工事内容と工期で判断する「募集開始フロー」

募集開始タイミングの判断基準

工事内容によって、「何日目から募集を始めるか」の目安が変わります。以下のフローで判断してください。

1. 工期確認(最重要) まず工事業者から工程表を受け取り、完工予定日を確認します。工程表がない場合は、工種別の所要日数から逆算してください。

工事規模 標準工期 推奨募集開始日
1K(クロス・CF・クリーニングのみ) 5〜7日 着工2〜3日目
1K(設備交換あり) 7〜10日 着工3〜4日目
1LDK〜2DK 7〜12日 着工3〜5日目
2LDK〜3LDK(フルリノベ含む) 14〜21日 着工5〜7日目

2. 追加工事リスクの確認 退去立会いの段階で、大きな追加工事が発生するリスクを確認します。設備の破損・カビ・雨漏りなど、着工後に発覚しやすいトラブルがあると工期に影響します(退去立会いのポイントはこちら)。

3. 工事の確実性で判断 追加工事リスクが低い(クロス・CF・クリーニングのみの単純工事)場合は、着工日から募集開始が可能です。設備交換や大規模補修が含まれる場合は、完工3日前からの安全型を選ぶことを推奨します。

退去連絡を受けたら最初にやること

退去通知を受けた段階で、以下の情報を確認します(退去通知対応の詳細はこちら)。

  1. 退去日の確定(鍵の返却日)
  2. 工事業者への見積もり依頼→工程表の取得
  3. 完工予定日の算出→入居可能日の仮設定
  4. ポータルサイトへの掲載準備(情報入力・写真の手配)

この4ステップを退去通知受領から72時間以内に完了させると、工事開始と同時に募集を始める準備が整います。

ポータル掲載のタイミングと写真戦略

「工事中物件」の表現方法

工事中に掲載する場合、物件情報に「現在リフォーム工事中」と明記します。これは告知義務の観点からも必要な情報ですが、同時に**「リフォーム済みになる物件」として付加価値にもなります**。

掲載文の例:

「現在原状回復・リフォーム工事中。〇月〇日完工予定。完工後の内見・即入居可能。工事内容:クロス全室張替・CF張替・ハウスクリーニング」

工事内容を具体的に書くことで、入居後の状態が想像しやすくなります。特にアクセントクロス施工や照明変更などのバリューアップ工事がある場合は、積極的に告知してください(アクセントクロスの効果はこちら)。

写真は段階的に更新する

「完璧な写真が揃ってから掲載」ではなく、段階的に写真を更新していく戦略が有効です。

  • 掲載開始時:退去後の現況写真 or 過去施工写真 + 間取り図
  • 着工後3〜5日:施工中の進捗写真(クロス張替途中の様子など)
  • 完工直後:施工完了写真に全面差し替え

ポータルサイトは写真を更新するたびに検索上位に表示されやすくなる傾向があります。段階更新は掲載露出を高める効果もあります。

仲介会社への情報共有を並行して行う

ポータルサイトへの掲載と並行して、地元の仲介会社(不動産会社)への情報提供も行います。「〇月〇日完工予定の物件が出ます。内見希望の方がいれば優先ご案内します」——この一言を電話またはFAXで送るだけで、完工日に合わせた内見予約が入るケースがあります。

仲介会社との関係が深い管理会社さんほど、この方法の効果が高い。「信頼できる管理会社から先行情報が来た」という事実が、仲介会社のモチベーションになります。

繁忙期(1〜3月)の先行募集テクニック

繁忙期は「完工後募集」が最も不利

1月から3月の繁忙期は、入居希望者が集中する時期です。この時期に完工後から募集を始めると、物件情報がポータルサイトに出た時点で「内見を今すぐしたいけど、まだ内見できない物件」という状態になります。

繁忙期の入居希望者は複数物件を同時に検討しており、決断が早い。「来週見られます」より「今日見られます」の物件が有利です。完工後に掲載するよりも、工事中から情報を出しておき、完工日に合わせた内見予約を先に積んでおく方が、繁忙期は圧倒的に有利です。

繁忙期の先行募集スケジュール

繁忙期の具体的なスケジュール例を示します(繁忙期の原状回復対策の詳細はこちら)。

退去日:1月15日(想定)

  • 1月10〜14日:退去前に工事業者から工程表を取得、完工予定日を1月22日と確定
  • 1月15日(退去日):鍵受け取り→退去現況写真撮影→着工指示
  • 1月15日夕方:ポータルサイトに「リフォーム工事中・1月22日完工予定」で掲載開始
  • 1月16日:仲介会社に先行情報をFAX・連絡
  • 1月19〜20日:施工進捗写真をポータルに追加更新
  • 1月22日(完工):完工写真に差し替え→内見予約が既に入っている状態
  • 1月23〜25日:内見・申込・審査
  • 2月1日:入居開始

このスケジュールなら、退去から入居まで17日間で完結します。完工後に募集を始めた場合と比べて、10〜14日の空室期間短縮が見込めます。

繁忙期以外の「閑散期」の考え方

7〜9月の閑散期は、繁忙期ほど先行募集の効果は高くありません。ただし、空室期間の長期化リスクは繁忙期より高い。閑散期こそ「バリューアップ工事(アクセントクロス・CF柄変更・照明変更など)を組み込み、写真映りを改善してから掲載する」という戦略が有効です。

閑散期の空室が長引いている場合、先行募集よりも**「物件自体の訴求力を高めること」の方が優先度が高い**です(空室対策の詳細はこちら)。

よくある質問

Q. 工事中に内見させてほしいという問い合わせが来たらどうすればいいですか?

A. 安全上の理由から、工事中の内見はお断りするのが原則です。「完工後すぐにご案内できます。現在の工事内容と完工予定日は〇月〇日です」と伝え、内見予約を事前に受け付ける対応をしてください。ポータルサイトに「内見は〇月〇日以降」と明記しておくと、無用な問い合わせの往復を減らせます。どうしても工事中に見たいという強い希望がある場合は、施工業者に確認のうえ、安全が確保できる工程の段階(クリーニング後等)で対応する選択肢もあります。

Q. 工事中に申込が入ったのに、工期が延びてしまいました。どう対処すればいいですか?

A. まず申込者(仲介会社経由の場合は仲介会社)に遅延の可能性を速やかに連絡してください。延期の理由(追加工事の発覚など)を具体的に伝え、新しい完工予定日を共有します。申込者に誠実に対応することで、多少の遅延は許容してもらえるケースがほとんどです。遅延リスクを避けるためには、工事業者から工程表を事前に取得し、追加工事の可能性を着工前の見積もり段階で確認しておくことが最も有効です(進捗報告の仕組みはこちら)。

Q. 募集開始のタイミングを管理している業者に相談していいですか?

A. 積極的に相談してください。施工業者が工程表を出せる状態であれば、完工日から逆算した募集開始タイミングを一緒に設計できます。LinKの場合、退去通知を受けた段階で工程表を共有し、「〇日から内見可能」という情報を事前にお伝えする対応が可能です。原状回復の工期管理と再募集のタイミングは切り離せない関係にあるため、施工業者を「工事をする業者」としてだけでなく「空室期間を管理するパートナー」として位置づけることをお勧めします。


工事中でも再募集を始めたい管理会社さんへ。LinKなら工程表の共有で、内見可能日を事前にお伝えします。お気軽にご相談ください。

株式会社LinK / 代表取締役 吉野 博 原状回復・リフォーム・リノベーション 関東一都三県対応(東京・千葉・埼玉・神奈川) HP: https://link-8.jp お問い合わせ: 03-6825-2464

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