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管理会社Tips

ホームステージングの効果と費用|入居者の第一印象を変える

吉野 博

株式会社LinK 代表 / 業界歴約11年 / 原状回復・リフォーム専門

「あの物件、また内見がゼロで終わった」——SUUMOやHOME'Sに掲載して2ヶ月、問い合わせが入らない。設備は普通、家賃も相場通り、なのに動かない。そんな空室を抱えている管理担当者さんは、ぜひ一度「ホームステージング」という視点で見直してみてください。

結論から言うと、ホームステージングは家具や小物で部屋の「暮らしのイメージ」を演出し、入居者の第一印象を変える施策です。費用は1Kで3〜5万円、1LDKで5〜10万円が目安。空室期間を1〜2ヶ月短縮できれば、初期投資はすぐに回収できます。家賃を下げる前にやるべき選択肢として、管理会社さんの提案メニューに加える価値があります。

この記事では、ホームステージングの基本と賃貸での活用法、費用相場の内訳、空室短縮の効果データ、DIY型とプロ委託の比較、オーナーへの提案方法、そしてLinKが原状回復と組み合わせて実施している事例まで解説します。

ホームステージングとはどのような施策なのか

「モデルルーム化」で暮らしのイメージを見せる手法

ホームステージング(Home Staging)とは、家具・照明・ファブリック・インテリア小物を使って、空室の部屋を「実際に住んでいる状態」に近い見た目に演出する手法です。もともとは売買不動産の分野で普及し、アメリカでは物件価値を平均5〜10%引き上げる効果があるとされています(全米ステージング協会調査)。

賃貸物件での活用が広がったのは、ポータルサイトが主要な集客チャネルになってからです。SUUMOやHOME'Sで表示される写真は、入居希望者が部屋を判断する最初の接点。家具が何もない空白の部屋より、おしゃれにコーディネートされた部屋の写真の方が、クリック率・内見申込率ともに高くなる。これが賃貸ステージングの基本的な発想です。

ポイントは「売るため」ではなく「住むイメージを伝えるため」という目的の違いです。入居者が「ここで暮らしたい」と直感で感じる写真を作ることが、内見予約につながり、申込みの転換率を上げます。

空室物件と完成内見の2パターン

賃貸物件のホームステージングには、大きく2つのパターンがあります。

空室ステージングは、退去後・原状回復完了後の空室状態にステージング家具を搬入・設置し、写真撮影後に撤去するスタイルです。現在最も一般的な形で、撮影専用のステージングとも呼ばれます。写真の差別化が主な目的で、撮影が終わればすぐ募集に入れます。

完成内見型ステージングは、実際の内見期間中も家具を設置し続けるスタイルです。写真だけでなく内見体験そのものを演出でき、申込み転換率をさらに引き上げる効果があります。月額のレンタル費用がかかる分、空室期間が長引きそうな物件に向いています。

どちらを選ぶかは物件の状況と費用感で判断します。まず写真から試したい場合は空室ステージングから始めるのが現実的です。空室対策の基本的な考え方もあわせて参照してください。

ホームステージングの費用相場はどのくらいか

間取り別の費用の目安

ホームステージングの費用は、設置する家具・小物の量と間取りの広さによって変わります。以下はLinKが協力会社ネットワークを通じて把握している市場相場です。

間取り 主な設置アイテム 費用の目安
1K・1R ベッド(またはソファ)、ローテーブル、照明、ファブリック小物 3〜5万円
1LDK リビングセット(ソファ・テーブル)、寝室、照明、ラグ 5〜10万円
2LDK リビング+2室分の家具・照明・インテリア小物 8〜15万円
3LDK以上 リビング+3室分フル演出 15〜25万円

これは撮影用ステージング(設置〜撮影〜撤去)の目安です。完成内見型でレンタル家具を月単位で置く場合は、月2〜5万円の追加費用がかかります。

費用の内訳は「家具・小物のレンタル料」「搬入・設置・撤去の作業費」「撮影費(プロカメラマン依頼の場合)」の3項目が基本です。撮影費はプロに依頼すれば別途2〜3万円がかかりますが、スマートフォンで撮影する場合は不要です。

DIYステージングならコストを半分以下に抑えられる

自分で家具・小物を用意して設置する「DIYステージング」であれば、費用を大幅に削減できます。

ニトリや無印良品などでリーズナブルな家具を購入・設置する方法なら、1Kで1〜2万円程度まで抑えることも可能です。ただしDIYの場合は「設置のクオリティ」「撮影スキル」「搬入・撤去の手間」が課題になります。

実際に試すなら、まず3点セットから始めるのが現実的です。**白い間接照明(1,000〜2,000円)、観葉植物のフェイクグリーン(1,000〜3,000円)、ベッドカバーやクッション(2,000〜5,000円)**を持ち込むだけで、写真の印象は大きく変わります。

プロ委託とDIYの選択は「担当者の工数」と「空室リスク」のバランスで判断します。長期空室が見込まれる物件はプロ委託、試験的に取り組む物件はDIYというのが現実的な使い分けです。

ホームステージングで内見転換率はどれくらい変わるのか

ポータルサイトの反応率から変わる

ホームステージングの効果は、まずポータルサイトのクリック率から現れます。白い壁だけの空室写真と、コーディネートされた部屋の写真を並べると、後者のクリック率は前者の1.5〜2倍になることが多いです。

Real Estate Staging Association(全米ステージング協会)の2023年調査によると、ステージングを実施した物件はステージングなしの物件と比べて平均で空室期間が73%短縮されたというデータがあります。日本市場での同様の統計は限られていますが、ポータルサイトの掲載写真の質が申込率に直結することは、現場感覚としても一致します。

LinKが関わった案件の中でも、原状回復完了後に簡単なステージングと写真撮影をセットで行った物件が、掲載翌週に内見予約が入ったケースが複数あります。同じ物件が「写真を変えただけ」で動き出すのは珍しくありません。

内見申込み〜契約転換率も改善する

ポータルサイトのクリック率が上がるだけでなく、実際の内見時の申込み転換率も変わります。

空室(何もない状態)の部屋を内見すると、入居希望者は「ここにどんな家具を置こうか」をゼロから想像しなければなりません。想像力が追いつかないと「なんとなく狭く感じる」「使えるかわからない」という感想で終わり、申込みに至らないことがあります。

コーディネートされた状態で見せると、入居希望者は「この家具があってこのサイズ感か」と具体的に生活をイメージできます。「ここに住んでいる自分」が想像できた時点で、申込みの意欲が生まれます。完成内見型ステージングが申込み転換率を上げやすいのは、このためです。

費用対効果の試算

家賃6万円の1K物件を例に費用対効果を試算します。

空室期間が1ヶ月延びるごとに6万円の機会損失が発生します。ステージング費用4万円を投じて空室期間が1ヶ月短縮できれば、2万円のプラス。2ヶ月短縮できれば8万円のプラスです。

家賃 ステージング費用 空室短縮1ヶ月の効果 投資回収分岐点
5万円 3万円 +2万円 1.6ヶ月短縮
6万円 4万円 +2万円 0.7ヶ月短縮
8万円 5万円 +3万円 0.6ヶ月短縮
10万円 8万円 +2万円 0.4ヶ月短縮

家賃が高いほど回収が早く、高額帯の物件ほど費用対効果が高くなります。「月1回の空室日数が縮まるだけで元が取れる」水準です。

DIY型とプロ委託はどう使い分けるべきか

DIY型ステージングが向いているケース

担当者がDIYで対応するスタイルは、以下の状況で有効です。

まず「試験的に取り組む最初の1〜2件」。ステージングの効果を自分で確かめるには、まずコストをかけずに試してみることが合理的です。照明・グリーン・ファブリックの3点セットを持ち込み、スマートフォンで撮影して掲載写真を差し替えるだけで、反応が変わるかどうかを検証できます。

次に「もともと担当者がインテリアセンスを持っている」場合。物件のコンセプト(ナチュラル・シンプルモダン・カフェ風など)を決めて、ニトリや100均で統一感のある小物を揃えられる担当者なら、費用1〜2万円で写真映りを変えられます。

**DIY型の最大の課題は「統一感の演出」です。**素材感・色味・スタイルがバラバラになると、かえって安っぽく見えます。「色は白・グレー・ウッドの3色に絞る」「同じブランドで揃える」というルールを作ると失敗が減ります。

プロ委託が向いているケース

プロのステージング会社に委託すべき状況は、以下のとおりです。

「3ヶ月以上空室が続いている物件」はプロ委託を検討する価値があります。長期空室は写真・設備・家賃のいずれかに問題がある可能性が高い。まず写真から変えてみて効果を見る、という判断が合理的です。費用5〜8万円が動けば、家賃1ヶ月分のロスを止められるかもしれません。

「高額帯の物件(家賃10万円以上)」は、プロクオリティの演出が差別化要因になります。同じ価格帯の物件とポータルサイト上で並んだとき、写真のクオリティが申込みを分けます。高額帯の入居候補者は写真の「作り込み」を感じ取ります。

「管理棟数が多く、担当者が工数を確保できない」場合も、プロへの外注が効率的です。物件ごとの採算を計算した上で、費用対効果の高い案件だけ委託するという運用も成り立ちます。

管理会社からオーナーへの提案はどうすればよいか

「費用」ではなく「投資」として伝える

ホームステージングをオーナーに提案する際、最大のハードルは「やったことがない施策への心理的抵抗」です。「ステージングって何ですか?」と聞かれたとき、概念から説明を始めると伝わらない。費用の数字から会話を始めるのが実務的です。

「現在の空室期間が○ヶ月で、毎月○万円の損失が続いています。ステージングの費用は○万円で、1ヶ月分の空室損失より少ない。試してみませんか」という入り口で話すと、オーナーさんは「費用」より「空室損失との比較」で判断できます。

数字で見える化することが、オーナーの決断を引き出す最短ルートです。実際の見積書にステージング費用と「空室期間○ヶ月節約できた場合の試算」を並べて記載する形が効果的です。

原状回復の見積書にオプションとして組み込む

口頭で「ステージングはどうですか」と聞くより、見積書にオプション欄として記載するのが最も動きやすいフォーマットです。

原状回復の見積書末尾に「オプション: ホームステージング(1K・撮影用設置〜撤去)+35,000円」と記載しておくと、オーナーさんはチェックを入れるだけで済む。選択肢が具体的になると、「やる/やらない」の判断がしやすくなります。

撮影後に写真のビフォー/アフターを見せられれば、次回以降の提案はさらにスムーズになります。1件目の実績を作ることが、仕組みとして定着させる最初のステップです。オーナーへの投資提案の考え方も参考にしてください。

「原状回復ついで」のタイミングが最も自然

ステージングを提案する最もスムーズなタイミングは、退去が出て原状回復の発注を受けた直後です。「どうせ原状回復で職人が入るタイミングで、仕上げにステージングと写真撮影もセットでやりませんか」という提案は、オーナーさんの負担が最小で、管理会社さんの手間も最小です。

原状回復が完了した状態の部屋を、すぐにステージング→写真撮影→募集掲載まで一気に進める体制を作れると、空室期間の短縮効果が最大になります。「退去連絡を受けてから次の入居者決定までの日数」を意識して管理する視点はスピード施工・回転率の改善でも取り上げています。

LinKの原状回復+ステージング提案の事例

東京・1K物件(築14年):3ヶ月空室→掲載後10日で申込み

東京都内の管理会社さんから依頼を受けた1K物件(家賃62,000円・築14年)の事例です。退去後、原状回復(クロス全面張替え・CF貼り替え・ハウスクリーニング)と同時に、ステージングの提案をしました。

施工内容は、原状回復費用の合計が約12万円、ステージング(ベッド・ローテーブル・照明・グリーン・ファブリック)が35,000円、プロカメラマンによる撮影が25,000円。合計で約18万円です。

従来の掲載写真(空室状態・スマホ撮影)から、ステージング後のプロ撮影写真に差し替えたところ、掲載から10日で内見予約が入り、内見当日に申込みが決まりました。それまで3ヶ月動かなかった物件が、「写真を変えただけ」で決まった形です。ステージング+撮影の追加費用6万円に対して、3ヶ月分の空室損失(約18.6万円)を止められた計算になります。

神奈川・2LDK物件(築18年):家賃維持のまま入居者決定

神奈川県内の2LDK物件(家賃98,000円・築18年)の事例です。周辺相場と比べてやや強気の家賃設定のまま、ステージングで差別化するという方針でオーナーと合意し、原状回復と同時施工しました。

ステージング費用は2LDKのフル演出で95,000円(リビングセット・ダイニングセット・寝室×2・洗面まわりの演出含む)。この規模になると演出のボリュームが出て、物件の「コンセプト感」が明確になります。

内見に来た方から「写真で見た雰囲気のまま」「ここに住みたいと思って来た」というコメントがあり、申込みに至りました。家賃を下げることなく入居決定できたことで、オーナーさんの満足度は高く、その後も退去のたびにステージング提案を受けていただいています。

LinKの提案の特徴

LinKの場合は、原状回復の見積もりと同時にバリューアップ・ステージングの選択肢を提示しています。社員2名と60社以上の協力会社ネットワークで動いているため、原状回復職人とステージング作業を同じスケジュールで段取りできる点が強みです。

「原状回復が終わった部屋をすぐ撮影→翌日から募集掲載」という流れを一気通貫で提案できることで、管理会社さんの事務作業を最小化しています。見積書は原状回復費用とステージング費用を分けて明記し、オーナーさんが判断しやすい形式で提示します。見積書の読み方・内訳の見方も参考にしてください。

よくある質問

Q. ステージング用の家具はどこに保管するのですか?

A. プロのステージング会社に委託する場合、家具は業者の倉庫で管理・搬送されます。DIY型で管理会社が家具を用意する場合は、自社倉庫か担当者の車での搬送になります。ただし、DIYでの家具保管・搬送は初期コストと手間がかかるため、まずは「照明・グリーン・ファブリック」の3点セット(搬送が楽なサイズ)から始めて、効果を確認してから本格化するのが現実的です。レンタル家具サービスを使えば保管は不要で、必要な期間だけ借りられます。

Q. ステージングはどのくらいの期間設置するのですか?

A. 撮影専用(空室ステージング)の場合は設置〜撮影〜撤去まで通常1日で完了します。完成内見型は空室が決まるまでの期間(平均1〜3ヶ月)設置し続けます。月額レンタル型なら1ヶ月単位で継続判断できるため、「とりあえず1ヶ月試してみる」という運用が可能です。空室期間が3ヶ月を超えている物件は完成内見型から始め、申込みが入った時点で撤去するのが効率的です。

Q. ステージングを実施した後、次の入居者が入ってからも家具を置くのですか?

A. 置きません。ステージング家具は退去後の空室期間中の演出用であり、入居者が決まった時点で搬出します。入居者が持ち込む家具で住む形になります。家具付き物件(家具を残す契約)とは別の概念です。「ステージング実施=家具付き物件」と誤解されないよう、オーナーへの説明と入居者への告知を明確にしておくことが重要です。搬出のタイミングは「契約締結後〜入居前日まで」が一般的です。


株式会社LinK / 代表取締役 吉野 博 原状回復・リフォーム・リノベーション 関東一都三県対応(東京・千葉・埼玉・神奈川) HP: https://link-8.jp お問い合わせ: 03-6825-2464

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